2015年12月12日

越後妻有 大地の芸術祭の里(新潟県十日町市と津南町)

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【特徴】
新潟県中越地方の里山に散らばる青空芸術祭。シルバーウィークに、2年ぶりに行ってきました。厳密に言えば芸術祭終了直後に行ったのだけど。
【住所】
新潟県十日町市+津南町
【日付】
2015年9月(SW)

【レポート】
 大地の芸術祭の里とは何か。2年前に訪れた際の自分のブログを小さくまとめて援用しますと、世界中のアーティストによる200点の芸術作品が、新潟県の妻有という地域の広大な里山(約760㎢)に、露天で常設されています。判じ物のような芸術作品が、田畑、民家、駅や廃校を再利用した施設などにひっそりと(時には強烈に)立っているのです。
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妻有の公式サイトを見ると、里山に芸術作品を展開させた設立趣意が思い入れを込めて語られています。要約すると、妻有の里山の伝統や農業と芸術を結びつけて地域づくりをしていった、ということです。こうした取り組みは、新しい地域づくりのモデルとして「ふるさとイベント大賞(総務大臣表彰)」、「東京クリエーション大賞」、「地域づくり総務大臣表彰」など、単なる芸術の枠組みを越えた評価を受けています。
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私はアートだの芸術だのというものに消極的、というかむしろ逆に積極的に理解しないように拒否反応している人間ですが、この大地の芸術祭(トリエンナーレ)は(ついに個々の作品の意味は分からないながらも)面白いです。芸術作品を鑑賞する、というよりも一風変わった新潟の農村を旅している気分の方が強いからなのでしょう。

2015年の秋、連休が見事につながって、まさに「シルバーウィーク」になった今回、新潟にキャンプに行く途中、トリエンナーレの地を訪問することにしました。厳密に言うと、大地の芸術祭は「祭」だけに開催期間が決まっていて、それは訪問の1週間前に終わっています。しかし、展示作品はそのまま残されているので、祭期間の内か外かは、私たちにはあまり関係ないのです。
そんなわけで、初日、千葉の自宅を暗いうちに出発して、昼前には(ていうか午前の早い時間に)関越道の六日町ICに着きました。

253号線を北西へ、軽く山越えをすれば十日町です。
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これはポンタ。わりと味があってかわいいですね。
さすがは魚沼を擁する中越地方、水田が豊です。蕎麦と思しき白い花も咲いてます。
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ライスセンター。広大な水田の中に立つのは農家と思しき立派な家々と、わずかにこのライスセンターのみ。さすがは魚沼を擁する中越地方。らしい感じです。が、何をするところなのかは分かりません。農家がここに収穫した米を集めるというような場所でしょうかね。
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まずはナカゴグリーンパークです。撮影記録によると、8時頃に着いてます。

広いところです。が、まだ朝早いので、誰もいません。
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芝生広場。エラい広いです。子供たちが裸足であそべるように造られています。
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芝生広場の向こうに青く広がるのは、信濃川を挟んだ向かい側、中越の山々(さっき山越えした山だと思います)です。
ここには2回来て、2回とも天気が悪いので、ここから見える山の全貌は分かりません。ひょっとして八海山とかも見えるのかもしれません。私はこの風景が結構好きです。
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ずっと車中でおとなしく座っていた子供たちも遊具で大いに盛り上がります。
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ターザンロープですね。ちなみに前回来た時は5月のGW期間だったのですが、残雪があったためか使用できませんでした(正直、「これも芸術作品か」と誤解していました)。
あー、滑っとる滑っとる。
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いや、実際、アートを見ると言いつつも、関係ないところで遊んだり無駄口たたいたり蕎麦食ったりして大いに脱線しながら回れるのが楽しさの理由なのではないかと、今書いてて気づきました。
で、そのアート作品ですが、
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この辺りは作品がいくつかまとまってます。このウサギさんもそう。
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そして、このロバさんもそう。
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由来とか由緒とか、そういうのは聞かないでくださいね。読んだような気もするのですが忘れました。確か、環境破壊とか、そういうことだったような。
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あ、ほら。さっきのウサギさんが読んでた本から、「地球」とか「汚染」とかいう文字がこぼれ落ちてる。
何やら珍しいオブジェと広い芝生にはしゃぐ2歳児。
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私はこのノンビリした感じが好きなのです。
この辺りには他にも「河岸段丘」(だったかな)とか「光の家」(宿泊施設として使ってるので宿泊者以外の見学はダメそう)とか、作品が色々あります。が、私は走り回る2歳児の守りをしていたので今回は見ていません。

ナカゴグリーンパークを後にして、川西町に降ります。
バス停。
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横に長く伸びた白いのはバス停の待合席です。この長〜いイスも芸術作品です。「なにこれ珍百景」でも紹介されました。

さらに西へ、松代(まつだい)駅へ向かいます。

マークがついているのが、ナカゴグリーンパーク。松代駅はこの地図の真ん中あたりです。
松代駅の南隣に、芸術作品の集合地点、「まつだい農舞台」があります。

松代駅の直前で、道を脇にそれ、渋海川沿いに出ます。
鮮烈なインパクトの「帰って来た赤ふん少年」。
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背後が渋海川です。かつての作者が渋海川で遊んだ記憶がベースになっている作品だそうです。
確かに、少年らしい楽しさがあります。
ズラリと居並ぶ赤ふん少年たち。
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小学生の次女と長男は大喜びです。私も。

そのまま道を行きますと、棚田に何やらカラフルな作品が見えてきます。
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農舞台です。
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北隣に松代駅。
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手前に並ぶ緑の物体は、カエルです。あれも作品です。確か、農作業の道具らしいですが、2度目なのであまり突き詰めません。

作品、というか、ほぼ遊具といってもよいような作品もあって、楽しいです。
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アリの巣をガラスで輪切りにしたような作品です。這っていくのは意外に体力をつかいます。
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「地球と遊ぶジャイロ」
自転車の壊れたのかと思いきや、ジャイロの原理を体感する作品です。普通に触ってokの作品です。
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空に浮かぶ文字。
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何が書いてあるのか。何かの詩から持ってきたんですかね。私は疎いので分かりません。
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そして、その向こうの棚田にカラフルな人影が。
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近づいて確認しますと、
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何かツルツルの素材で作られた、農耕する人型でした。写真だから分かりにくいですが、人間の倍くらいの大きさです。
山頂には松代城。ちょっと小さいですが。そして左下に、やはり農耕する人型です。こっちは黄色。
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松代城のできた時代はハッキリしませんが、狼煙台の跡などがあるそうで、上杉謙信の時代、中越地方で問題が発生した際の、謙信の居城への連絡網として重要な役割を負っていた、と思われています。そのうち行ってみようと思いますが、まだお城までは行ったことがありません。

農舞台に戻りまして、、、
滑り台。
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何やらマトリョーシカ状の倉庫「群」
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倉庫の中で暮らす「人々」
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倉庫の中はレンタルスペースになってるそうです。
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松代の古民家。有料ですが中に入れます。私は入ってませんが、結構見どころが多かったそうです。
確かに大きい。
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丘の上になにやら毒々しいオブジェが。
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こんなのでした。
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ついつい、すべり台風の遊具と錯覚してしまいますが、違います。
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確認終わり。次の点検場所へと急ぐ三女。
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農舞台の脇を清冽に流れる渋海側を渡って、城山の方へ。
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「城盗り橋」というネーミングが愉快です。国盗り物語風な斎藤道三気分に(一瞬だけ)なりました。
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棚田に何やら「赤い人」の気配が。霊の可能性有りと判断し、見なかったことにして通り過ぎます。
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作品名「砦」。作品名とか真面目に見ていなかったのですが、この名前はよく覚えています。確かに砦っぽいな、と。
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この砦は栗の木を守っています。

この作品も面白かった。
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いわゆるターザンロープのような遊具なのですが、子供がこのロープにつかまって坂道をスーッと飛び降りていきますと、ロープの下にある大きな重りと、地面に敷いてある石がぶつかりあって、木琴のような音がする、という仕組みです。
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そんなに派手派手しい音ではなく、かなり素朴な音ですが、逆に周囲の景色とマッチして、味わいのある響きでした。
作品は次々現れます。
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巨大色鉛筆がさかさまにぶら下がっているという。。
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それぞれに国名が書かれていて、鉛筆の長さはまちまちです。何か、国際協調的なメッセージが含まれているのかもしれませんが、何やら「つり天井」風の怪しい仕掛けを思わせます。
本多謀反のつり天井、、、謀反か!謀反をメッセージに込めているのか!(意味不明)
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トンボ。
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高いです。
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これも作品だったかな。。なんか、生け花っぽいもんな。。
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天守閣まで登るつもりだったのですが、この後の行程を考えて、それとなく撤退を開始すべく脇道へ。後、鳥追いのための猟銃の音が(季節がらですね)響いているのがだんだん気味悪くなってきた、というのもあります。もちろん偽物だと分かってはいるんですけどね。三女なんか銃声がする都度「すわ、種子島か!」と緊張するありさまですし。私らもだんだん怖くなってきた。

というわけで、、水盤。きれいです。
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またしてもさっきの「赤い人」たち。何やら田んぼにたたずんで妖しげです。
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もちろん作品です。等身大です。
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胸のところに実名(多分)が書かれてるのが驚きでした。なんでもかんでも玉石混交で「プライバシー」の名前を冠して秘蔵するご時世に、珍しいですな。この心意気も含めて、アートなのでしょうか。
脇道をそれると林の中へ入っていきます。
林の中も作品が。
夏の三日月。
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ふむ。三日月っぽい。
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田んぼのあぜ道様のところを下っていきます。昨日までの雨で少しばかりぬかるんでいたために、そこで私はすってんコロリン。ちょっと近年覚えがないくらい盛大に転びました。三女を抱っこしていたので庇うために自らは受け身もとれず、運悪く、そこには栗のイガイガが大量に落ちていたのが刺さっちゃって、翌日まで痛かったです。
あまりにシクシク痛いので、妻は「栗のイガイガに怪しい毒成分が分泌されていたんじゃ・・・」などと心配顔。私は「そんなわけないでしょ(フフンのフン♪)」と「信頼と安心の不沈空母」的父親面をしておいたのですが、内心かなりビクビクしてました。冷静に考えてみれば、40のオッサンになるまで、こんなに濃密に、栗のイガイガに接したことがありませんでした。自分は田舎者だと思っていたのですが、案外シティーボーイだったのかしらん、と。
それにしても、結構あちこちに栗が落ちてました。里山の秋ですね〜。ステキです。痛かったけど。。

麓に下りてきて、農舞台とは川を挟んだ向かい側。
「西洋料理 山猫軒」! 私は(マニアな方々には遠く及びませんが)宮沢賢治は結構好きです。
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前回来た時は全く気付きませんでした。
この「知らぬ間に、あった」というのが山猫軒ぽいですね。
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すいません。私は帽子も外套も身に着けておりませんし、靴ではなく、スポーツサンダルです。
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良いですね! ステキ!
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作品「注文の多い料理店」で登場する山猫軒の数多くの注文が、フレーズもそのままに扉に描かれています。
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「いやわざわざご苦労です。たいへん結構に」この何ともいえぬ、(サービス業にしては)チグハグな物言いが、実はサービス業どころか、、というどんでん返しとつながって、私は好きなのです。
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思わぬところで山猫軒を堪能させていただきました。ここまでくると、私が「東京から来た紳士」ではないのが残念なくらいです。
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十分堪能しまして、時刻は11時半。そろそろ目的地に行かないとやばい時間帯です。
松代駅を過ぎてしばらく行ったところに、我々が見た最後の作品が。
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看板ですね。
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温泉が気になりますが、今回はこれにて。いずれ、また来ます。


【評価】
アクセス:5/5点
散歩に向いているか:3/5点(散歩というかハイキングとか遠足ですね)
子供と遊べるか:4/5点(作品や里山を楽しみましょう)
総合評価:4/5点


【前回来た時の記録】
2013年5月(GW)


posted by 江戸川半舗 at 08:23| Comment(0) | TrackBack(0) | ちい散歩(北信越) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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